仕事が辛いと思っているアダルトチルドレンのあなたへ

目次

アダルトチルドレンと仕事の関係

アダルトチルドレンに関わらず、仕事というのは幼少期の3つのことと関係しています。それは、すなわち、勉強、習い事、お手伝いです。

イヤイヤ勉強をさせられたり、イヤイヤ習い事をさせられたり、イヤイヤお手伝いをさせられたりした人はそのまま、仕事もイヤイヤさせられるというパターンとなり、仕事が辛い状態に陥ります。

勉強で嫌な思いをした

アダルトチルドレンに多いパターンは高学歴、高収入にしか価値をおかない親に育てられた人達です。

政治家、医者、学校の先生(校長先生など)、警察官、自衛官などなど・・・権威のある職業についている父親、母親による、学歴偏重の教育により、「勉強ができないと価値が無い」という考えを刷り込まれてしまいます。

ちょっと問題を間違えると、「どうしてこんな簡単なことがわからないの!」と激しく怒られたり、殴られたりすることで「自分はダメな人間なんだ」「勉強ができない自分はダメなんだ」という思い込みができて、トラウマとなります。

勉強さえやっていれば、成績さえよければ親としては安心して怒らないので、とにかく勉強だけは必死に頑張るしかないので成績は上位になります。アダルトチルドレンは成績優秀の優等生が多いのです。良い子を演じないと愛されないので常に優秀でなければならないのです。

テストで頑張って90点をとっても、「どうして10点間違ったのか!100点でないと価値がない!」というような親ですから、ますます「100点満点でないと価値がない。認められない」という刷り込みは益々強化されてしまいます。

そういう考え方で仕事をすることが、完璧主義につながっていきます。完璧主義とは「完璧でないと価値が無い」という考えですから、常に完璧でない自分を心の中で責めてしまいます。小さいときに親が自分のことを完璧な成績でないことを責めてきたのと同じように責めることになります。

「親が自分にしてきたように、自分も自分にしてしまう」のです。

そういう考えだと、仕事がどんどん辛くなります。いくら完璧を目指しても学校のテストと違い、仕事においてはどれだけ努力して成果を積んでも100点満点にならないからです。

習い事で嫌な思いをした

習い事でよくあるのがピアノです。親が無理矢理やらせて、子供が行きたくないのに行かせる。親が恐いからイヤイヤ通うけど、好きでないので練習に身が入らず、うまくならないのでいつも怒られるというトラウマです。

自分がやりたいと言った習い事はやらせてくれないのに、親が決めた習い事を強制的にやらされるというパターンです。「自分の意見は聞いてもらえないんだ」「自分は主体的に生きてはダメなんだ」というような思い込みが作られてしまいます。

お手伝いで嫌な思いをした

お手伝いで自ら「やりたい」と思って手伝っても、母親が「邪魔だから、あっちへ行きなさい!」とキレられたり、何をやっても「あなたはダメね!全然できてない!」と責められ、否定されたりしてしまい、自己イメージが下がってしまった人も多いでしょう。

また、親がまったく家事をやろうとせずに、小学3年生ぐらいから当たり前のように食事を作っていた。弁当も自分で作っていたという人もクライアントにはいました。やはり、他の子の親子と自分達を比べますから、「自分は大切にされていない」「自分は価値が無い」という思い込みが作られてしまいます。

アダルトチルドレンと就職活動

アダルトチルドレンを自覚する最初のタイミングは就職活動です。

学校の勉強はとりあえず暗記が中心でやれば100点はとれたし、親も文句は言いませんでした。

しかし、就職活動で、「自分が何をやりたいのか?」と聞かれても、「何もやりたいことがわからない」のがアダルトチルドレンです。なぜなら、親の劣等感を満たすために、親の学歴コンプレックスを満たすために、親の見栄を満たすために良い子を演じ続けることで自分の主体性を完全に放棄して生きてこざるを得なかったからです。

そういう状態なのに、「やりたいことは?」と急に自分と向き合う羽目になるので就職活動でかなり悩むことになります。しかし、ここで親に対する反抗心で荒れることができる人はまだ良い方で、就職についても無意識的に親が良いと思うであろう職業、職種を選んでしまうとずっと親の考えの元で精神的に自立できない状態で働くことになります。

仕事が辛いと悩むアダルトチルドレンの事例

クライアントの事例を3つ紹介します。

1.憧れのスチュワーデスになったものの・・・

20年間、スチュワーデス(キャビンアテンダント)の仕事をバリバリとがんばってきたのだけれど、どうも仕事がしっくり来ない状態だった。カウンセリングを受けていくと、実は親の価値観で親が喜ぶであろう職業を無意識に選んでいたのであって、本当は自分がやりたい仕事ではなかったということに気づいた人もいました。在日2世の人でしたが、在日の人にアダルトチルドレンは多いです。韓国人の親の価値観として、地位やお金への執着心が強烈なケースが多いです。

2.父親の言う通りに公務員になったものの・・・

父親が恐いので父親の言う通りに公務員になってしまった。「自分に自信がなく、仕事が面白くない」という悩みでした。その人にアドバイスしたのは、早く転職して自分の人生を自分で決めなおすことでした。親が勝手に決めた仕事に就いて幸せになっている人はいないのです。ですから、もし、これを読んでいるあなたが親が決めた仕事、親の価値観で決めた仕事だったら、自分の価値観、自分の意志で決めなおすことが根本解決となります。

3.どこへ行っても責任者。仕事を抱え込み過ぎてしまう・・・

仕事ではプロジェクトリーダーのようなマネジメント職として、どこへ行ってもリーダーになり、「断れない&依頼できないので仕事を抱え込み過ぎてしまって辛い」という悩みの女性。母親とのコミュニケーションが悪くて、自己価値が低くなっており、「成果を出さないとダメ」「何でも自分が悪いと思って自分を責める」というパターンに苦しんでいました。仕事はできるし、周りも評価しているのに、自分だけが自分を評価できないのです。給料や休暇の交渉も下手なので会社にいいように使われていました。父性のカウンセリングを受けることで、自分を大切にすること、自分の価値を自覚することができるようになり、仕事を断れるようになったり、自分の時間を優先できるようになりました。

仕事が楽しくなるには?

まず、親の価値観、仕事観やお金観から精神的に自立することです。

仕事とは?お金とは?幸せとは?という定義を20個ずつ書き出してみましょう。

それぞれが適切な定義になっていない人がほとんどです。たとえば、仕事は辛いもの。イヤイヤやるもの。食べるためにしょうがなくやるもの。お金は汚いもの。家族の争いのもと。幸せは寝ること。食べること。・・・というような定義になっていないでしょうか?

それから、楽しく仕事をしている人の考えを自分の脳にインストールする必要があります。「仕事とはこういうものなんだよ」という話、ストーリーをお父さん的な人から聴くことですんなりと脳にインストールできます。本を読むだけだと弱いのでダメです。言葉だけでは実感がわかないので、実際に楽しくイキイキと働いているお父さん的な人から、体験談をまじえて語ってもらうことが効果的です。

あなたは未だに親の価値観、親の意志に従っていませんか?

親から精神的に自立することがポイントになります。アダルトチルドレンは自分の価値観、自分の意志がわからない状態に陥っている人も多いので、父性的なカウンセリングによって本来の自分を取り戻すことをおすすめしています。

あなたは次の10項目にいくつ当てはまっていますか?

1. 父親との関係が悪かった。母親から父親の悪口をさんざん聞かされてきた

2.父親から興味・関心をもって話しかけられたことがない。父親とまともな会話をしたことがない

3.小さい頃から、親よりも自分の方が大人だと思っていた

4. 「NO」と断ることができないため、理不尽な要求に従ってしまう

5.どうせ自分の気持ちなんて誰も分かってくれないと思っている

6.自分には価値がない、自分は必要のない存在だと思っている

7.頑張り過ぎ、やり過ぎとよく言われる。休むことができない。一体いつまでがんばればいいんだろうか?と思っている

8.ずっと溜め込んできた親への恐怖、怒り、恨み、罪悪感を解放したい

9.何が異常で、何が普通なのか?自分の意見や基準がないのでわからない

10.自分がお店に入ったり、列に並んだりした途端、なぜだか急に人が増える

「あっ!まさに私のことだ!」と思ったのではないでしょうか?

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